第49回公益社団法人日本口腔インプラント学会・学術大会を2019年9月20日(金)~9月22日(日)の会期で、福岡国際会議場および福岡サンパレス&ホールにおいて開催しました。
日本口腔インプラント学会では、これまで「インプラント治療の安全性」、「患者の満足度」、健康寿命への貢献」などの重要なテーマについて取り組んできました。声らのテーマの実現の基礎となるのは術者のスキルであり、有用なテクノロジーの導入であると考えます。そこで今回の学術大会では、参加者のスキルアップと知識の向上を目指して、「スキルとテクノロジーの融合」というサブテーマを掲げました。また、福岡宣言として、「会員が自らの技術向上のために努力を積み重ね、最新テクノロジーを積極的に活用し、これらの融合により一人一人の患者さんに安全で安心なインプラント治療を提供し、国民の健康に貢献する」ことを宣言しました。
20日(金)には開会式に先んじてBLSセミナーを開催し、参加者全員が試験に合格しました。開会式では、理事長就任後2回目の学術大会となる宮﨑隆理事長にご挨拶頂き、続いて優秀論文賞、優秀発表賞等が表彰されました。その後の専門医教育講座では大阪歯科大学の戸田伊紀先生と九州歯科大学の細川隆司先生にそれぞれ「臨床研究について」、「インプラント治療における多(他)職種との連携」をご講演頂きました。福岡サンパレスホールが3階席までいっぱいになるほどの参加者があり、入退場の誘導は一仕事でした。同日の夜は、拡大役員懇話会を催し、同日の夜には役員拡大懇話会が開催され、日本歯科医学会会長の住友雅人先生をはじめ、福岡学園理事長の水田祥代先生、海外からの講師の先生方の他、多数の方々にご臨席頂き、有意義な懇話会となりました。順調に学術大会を始めることができましたが、そのころ沖縄で台風17号が発生し、福岡直撃コース予測されました。飛行機の機材のやりくりのためか、一部の飛行機が欠航になるなど、影響が出始めており、大会長としては胃の痛くなる心配の始まりでもありました。
翌日から台風の影響で、時折雨が強く降る天候でしたが、大会プログラムは順調に進めることができ、午後には特別講演1として、スウェーデンのイエテボリ大学のLars Sennerby教授に”Factors Influencing Initial Performance and Long-Term Success of Dental Implant”というテーマでご講演頂きました。また、同日の夜にはホテルオークラで会員懇親会を開催し、大変多くの方にご参加頂き、楽しいひと時を過ごすことができたと思います。しかし、徐々に台風の影響が強くなり始めたため、宮﨑理事長のご指示のもと、大会参加単位や発表実績に関する対応を決定しホームページ等を通じて参加者にお知らせすることとなりました。最終日の23日(日曜日)は朝から荒れ模様でしたが、プログラムは予定通り遂行しました。特別講演2としてベルギーのリージュ大学のEric Rompen教授には、帰りの飛行機が心配な中、”Mucointegration of dental Implants, a Key to Long Term Success”をご講演頂きました。また、例年人気のプログラムであるBack to the Basicsには、悪天候のなか、500人以上の参加者があり、充実したセッションとなりました。台風の通過する困難な状況でしたが、多くの方々のご協力とご理解によって、専門医教育講座、4つの企画講演、6つのシンポジウム、優秀研究発表、一般口演、ポスター発表、各種セミナー、ランチョンセミナーに加え、市民フォーラム、関連学会セッション、専門歯科衛生士教育講座、専門歯科技工士教育講座、専門歯科衛生士セミナー、専門歯科技工士セミナー、企業展示を予定通りに開催し、スキルとテクノロジーの融合というサブテーマに沿って、技術の習得や新しいテクノロジーの情報元となる有意義なプログラムを完了することができました。最終的に4,200人を超える参加者があり、成功裡に大会を終了することができました。最終日には台風が接近し、多くの皆様が帰路に影響を受けられたことと思います。悪天候の中、ご参加いただきました皆様、およびご協力頂きました関係者の皆様に深く感謝申し上げます。
第49回日本口腔インプラント学会学術大会
大会長 城戸 寛史
副大会長 松浦 正朗
伊東 隆利
佐藤 博信
実行委員長 山本 勝己
副実行委員長 加倉 加恵
森永 健三