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口腔顎顔面インプラント治療について  (2/6)

Ⅱ. 顎補綴のインプラント治療

 顎骨切除後の咀嚼機能回復には義歯が用いられていたが、義歯が大型になり装用感、構音、咀嚼能率が不良、残存歯に維持を求めるため残存歯の予後不良、などの欠点があった。
 これらの欠点を補う目的で、インプラント補綴に拠る顎補綴を行っている。
 症例は口腔底癌(図9)で下顎骨の区域切除術、全頚部郭清術、舌可動部全摘出術を行った(図10,11)。
 即時に遊離前腕皮弁を挙上(図12)し、舌の欠損部を補填後(図13)、血管吻合を行った。さらに血管柄付遊離腸骨を挙上(図14)、下顎骨にプレート固定後、血管吻合を行った(図15、16)。この3ケ月後義歯を装用した(図17)が、食事や会話が困難との訴えがあり、1年後プレート除去時に、移植腸骨の下縁にまで達する長さ18mmのインプラントを植立した(図17、18)。6ヶ月後術者可撤式のインプラント義歯を装着した(図20)。
 装着感も良好で、咀嚼能率や会話明瞭度も改善され、満足が得られた。 現在約8年経過しているがインプラント周囲に骨の吸収も認められず経過良好である(図21)。

図9
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図21
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